2011November

Tokyo

   
 
 
本の出版の最終調整で、子供の時の「思い出の品」を自ら撮影する事に。写真家のH先生の助手の方に教わりながら。写真って本当に難しい。子供の頃からお誕生日に父が描いてくれたバースデーカード。毎年、違う質感の違う色の紙を折って、その年に出来るようになったこと、たとえば「泳げるようになった」とか・・・。そしてその年に夢中になっていたモノにまつわるもの、絵の道具や編み物の道具、スキーやラケットなどの絵が描いてある。「既製のものを買う」と言う概念が我が家にはなかったことを、どんなものでも「作る」事が当然だと思っていた子供時代を思い出す。

 

Tokyo

   
 
 
柳橋の逸品会は読んで字のごとく、お使いものに美味しくてちょっと気の利いたお菓子を、というときに祖母の代から頂いている。胡椒の利いたお豆や華奢なかりんとう、逸品会ならではの品揃え。そしていつまでも変わらないのも嬉しい。

 

Paris

   
 
 
東京からパリに戻ると、もう何だかNOEL、クリスマス前の慌しい街の雰囲気に少々あおられる。車の渋滞もいつにも増して激しく、久しぶりにルーブル宮を通っても一向に動かない渋滞にクラクションが響き渡る。これからクリスマスに向けてイルミネーションも始まるので、車での外出が少し憂鬱。

 

Paris

 
 
 
パリではクリスマスは日本のお正月のように家族で過ごすので、その 前のホームパーティーが友人たちに会える年内最後のチャンス。でも12月に入ると皆同じ事を考えるえしょう?と、友人のマダムSは今年は少し早めに、と。 まだ牡蠣にはさすがに早いのでシーフードやふんだんに種類を揃えてのチーズ、シャンパンと赤ワインでカジュアルに。やっぱりいつもより大勢集まることが出来て、沢山の友人に会えたのでもう気分はクリスマス。

 

Paris

   
 
 
ブティックの改装も終わって久しく、最後の微調整にドアのメーカーの社長さんが御挨拶に来てくださる。「パリで路面店、それもマダムがオーナーなんでしょう?」と・・・。長年ブティックのドアの施工を請け負っていらっしゃるだけあって、事情を良くよく御存知。「この街で、それもこの難しいサンジェルマンでどうしてそんなことを考えたのですか?」と真顔で聞かれても困ってしまう。「自分の作品を自分のお店で売りたいと思ったんです」、と若いころ雑誌のインタビューで答えた稚拙な答えが本当の気持ち。ようやく長いキャリアで、このあたりの難しい重鎮、お歴々にも認めて頂いて嬉しく思う。

 

Paris

 
 
 
友人のグラフィックデザイナーD御夫妻のお宅に「おばあさまのレシピ」でと、お招き頂く。仔牛のクリーム煮やりんごのデザート、本当にフランス版おふくろの味。お嬢様も一緒でお喋りの話題も幅広く、D氏のシャンパンからワインのセレクション、食後のチーズのセレクションも素晴らしく素敵な夜になる。

 

Paris

   
 
 
パリの赤十字とのお付き合いは若い頃、ジュエリーデザイナーのもとで働いていた頃にさかのぼる。ヴィクトワール広場の彼のブティックの隣に赤十字のオフィスがあって、あまったパーツで作ったアクセサリーやサンプルをクリスマスのバザー用に寄付をしていたから。その頃の私は「移民対策」と言われてもピンと来るはずもなく、旧フランス領から来た移民の人たちに手芸を教えたりした事もある。今はアシスタントたちが帰国の際に置いていくものを寄付したり、クリスマスのバザーのお手伝いをしたり。デザイナーからの寄付の多いエリアなので寄付の商品がなんだか素敵!

 

Paris

 
 
 
11月も下旬になるとどの通りもクリスマスの飾りつけで大きな機材が道に・・・。ますますの渋滞となる。今年、サンジェルマン大通りのイルミネーションはこんなブルーの筒。はしご車のような車が順番に木々にイルミネーションを付けて行く。窓に面したアパルトマンの住人との言い合いも聞こえてきて、いよいよのクリスマス!

 

Paris

   
 
 
日仏の生活ももう20年を過ぎ、キャリアも何だか長い。23歳で初めて雑誌に出た時からの膨大な記事をダイジェスト版にまとめる作業。お引越しの時のアルバムのごとく、読み込んでしまったりしてなかなかはかどらない!こうしてファイリングするだけでも大変な量なのに、コレを一件一件取材、撮影、インタビュー、とやってきたと思うと、記事の詰まった膨大な冊数のブックは私の人生そのものだと思う・・・。

 

Paris

 
 
diary index
パリの仕事は12月に入るとNOEL、クリスマスの関係で何かと慌しくなるので何とか11月中に終えたいと毎年思う。ようやく一息、というときにデザイナーの友人とピアニストに友人から、「ちょっとリュックスな韓国料理にどう?」と言う嬉しいお誘い。メニュウも素晴らしかったけれど、何よりギャラリーのようなインテリアとダイナミックなお花の活け方、そしてオーナーのモノらしい韓国の古い調度品が美しく、素敵なディナーとなる。
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